車の一括査定でトラブルにあわない為の防止策や解決法をわかりやすく説明しています。ほとんどの人はトラブルなど起こらないと思っているかもしれませんが、車の査定時の契約トラブルは意外と多いもの。未然に売却契約前のトラブルや売却契約後のトラブルの要因を知っておきましょう。
車の一括査定でトラブルにあわない為の未然の防止策や解決法
中古車買取でトラブルは意外と多い
車の一括査定を依頼する際、どのようなトラブルが想定されるのでしょうか?
ほとんどの人はトラブルなど起こらないと思っているかもしれませんが、車の一括査定時のトラブルは意外と多いのです。
※国民生活センター「増加する自動車の売却トラブル」
自動車の売却に関する相談件数は、2009年まで640件ほどでしたが、2010年に2倍近くに増加し、それ以降も多い状態が続いています。
この調査でいう自動車の売却とは、車の買取サービスのことを指し、ディーラーや販売店の下取りは含まれていません。
こうしてみると結構多いんですね!
このようにトラブルが発生してしまう原因は、正しい売却方法をよく理解していないことが挙げられます。
また、トラブルに遭遇した時に対処する方法が分からないというケースもみられます。
そこでこの記事では、車を売ることを検討している人に向け、具体的なトラブル事例と対処法を詳しく解説していきたいと思います。
車の一括査定のトラブルは2通り
車の一括査定のトラブルについては、おもに
- 売却契約前のトラブル
- 売却契約後のトラブル
の二つに分けられます。
売却契約前のトラブルとは
売却契約前のトラブルとしては、買取店の営業がしつこいというものがあります。
これはトラブルではなく車一括査定の仕組みなので仕方ないことなのですが、申し込み直後に5社~10社ぐらいからかかってきます。電話がかかってくることを知らないとびっくりするかもしれません。
車の一括査定依頼したらめっちゃ電話きてめんどい
— zepet (@zepetg3) 2017年3月11日
仕事用の車の一括査定出したら電話かかってくるのが早すぎ。
— マルワ書店 (@books_maruwa) 2017年3月10日
一括査定見積もりネットから申し込んだら1秒後にBIGなんちゃらからTELあって草www
しかもその間に着歴14だし— maxいとう💀 (@max110_brzsti) 2017年3月7日
裏を返せばその車の価値が高いということなので仕方がないのかもしれませんが
「今日売らないと相場が下がる」
という言葉で契約を急かせる業者には、注意が必要です。
これは中古車買取業者の常套句で、お客様を急かせて安値で契約してもらおうとする手口です。
1日2日では車の相場はそこまで値崩れすることはありません。その場で契約してしまうと、あとで後悔することもありますから、安易に妥協しないようにしてください。
余りにもしつこい場合は、契約後にトラブルに発展する可能性があるので、そのような業者は敬遠するようにしましょう。
売却契約後のトラブルとは
次に、ありがちな車の一括査定のトラブルとしては、再査定で買取価格を減額されてしまうというものがあります。
車両を引き渡した後に
- 数日後に事故修理の痕跡のようなものがみつかった
- 走らせて見ると異音が聞こえる、思ったよりも車の傷がひどい
等のさまざまな理由で減額を要求してくる業者がいます。
また、その場合減額要求に応じないと、契約を不成立にしてくる場合もあります。
そのほかにも、
- 車を実際に見せてみたのに買取価格の出せないスタッフが対応したために、買取価格を出してもらえない。
- メールや電話等で問い合わせたら高い価格を伝えられたのに実際に見せてみたら、減額をされた。
- 現金を受け取ったがその後に車がうまく動かないので返金を求めてくる。
- 支払期日をすぎても入金が一切確認できない。
- 査定時に車に傷をつけられる。
等、さまざまな事が中古車査定のトラブルの原因になってきます。
一度出た車の査定額を一方的に減額されるなんて、そんなのアリなんですか!?
それが業者には二重査定制度というものがあって、買い取りした車に新たに問題点が見つかった場合、業者は再査定を行って買取価格を変更できるのです。
中古車買取業者の二重査定制度とは
「車のプロ」であるべきの車買取店は、どんな言い分で減額を要求してくるのでしょうか?
減額を要求されるときにポイントになる法律があります。
瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)
瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)とは「売買などの有償契約で、その目的物に通常の注意で発見出来ない欠陥があった場合に売主などが負うべき賠償責任の事で、買い主は売主に賠償責任の請求もしくは契約の解除をする事が出来る」https://ja.wikipedia.org/wiki/
というものです。
ちなみに瑕疵(かし)とは欠陥の事を指します。
車の一括査定の瑕疵(かし)とは?
「修復歴」
「メーターの巻き戻し」
など「通常の注意で発見できない欠陥(瑕疵)」という事になります。
つまり、「 通常の注意では発見できない欠陥があったので、瑕疵担保責任に基づいて、賠償請求(減額)を要求します。 」という主張です。
それなら別のところで査定してもらおうと、キャンセルの意向を伝えると、今度は「キャンセル料」や「それまでに発生した損害額の実費」などを請求されてしまうことも。
二重査定のトラブルは泣き寝入りするしかないの?
車買取で瑕疵担保責任を問われた場合どうすれば良いかと言うと「応じる必要は全く無い」ので大丈夫です。
法律は基本的には消費者を守るように出来ていますので安心してください。
たしかに業者は瑕疵担保責任に基づいて損害賠償や契約解除を求める事が出来ますが、それはあくまで「買い主が素人」の場合の話なんです。
「買取り店は車査定のプロとみなされ、修復歴などは査定時に通常の注意で気付かなければならない」というのが法律の判断です。
つまり、業者側に過失があると判断出来るので、瑕疵担保責任は適用されないという事です。
ですがそんな素人を相手にした買取業者に対して「キャンセルしたい!」と思う人も多いと思います。
その際の「キャンセル料」や「損害額の実費」の請求にたいしてはどう対処すれば良いのでしょうか?
キャンセル料の請求を却下する方法
- 中古車買取店とトラブルがあって、キャンセルしたい。
- キャンセルは出来るけど、キャンセル料を払わなければならないらしい。
- でも絶対にそんなもの払いたくない!
ですが契約書の中にこのような文言が入っていたらどうなるのでしょう。
「買取り車両に重大な欠陥が発覚した場合は、業者の過失の有無に関わらず契約を解除できる」
「キャンセルをする場合はキャンセル料を◯◯円支払わなければならない」
とても小さく書いてありそうな内容ですが、でも大丈夫です。
法律は消費者をトラブルから守ってくれる
上記のような文言が契約書にあったとしても、消費者契約法の第10条(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)で無効と主張する事が可能です!
消費者契約法10条とは
消費者契約法10条とは「消費者の利益を一方的に害する条項は無効にする事が出来る」という法律です。
法律の解釈としては上の二つの文言は「消費者の利益を一方的に害する条項」と判断され、「欠陥を見抜けなかったのはプロの業者の責任なので、素人の消費者に責任を押し付けてはならない」となります。
ただ、明らかに自分が事故を起こした事があり、それを故意に隠していたとなると、それは問題有りです。
これはあくまでも、修復歴などの重大な欠陥に身に覚えが無い場合の話ですので、トラブルを未然に防ぐためにも、査定時にそのような二重査定制度を採用しているかどうかを確認して下さい。
※業者によってはそのような制度を採用していないところがあります。
トラブル事例と対処方法を知ったところで、ここからはトラブルを事前に回避するためのポイントを確認していきましょう。
トラブルに発展しないための、車の一括査定交渉法
こちらの項目では契約や売却、車の状態など査定交渉でトラブルを生まないポイントをご紹介していきたいと思います。
契約書や契約周りの疑問は、その場で解決する
車売却では契約書を交わしますが、その時確認したい項目がいくつかあります。
売却金額
車の買取価格だけではなく、売却で戻る自動車税などの金額も確認してください。
査定額には3日から1週間程の有効期限が設けられており、どの期間まで保証されるのかもあらかじめ確認しておくと良いでしょう。
実際に契約を交わす際は、査定額と契約書に記入された買取価格が同一であるか必ずチェックしてください。
支払期間と支払方法
売却したらお金がいつ受け取れるのか期間の確認も大切です。
また、どのように支払い方法が振込なのか、現金渡しなのかも書面で確認しておくべきポイントになります。
車の引き渡しについて
契約後に車を引き渡す際、引き渡す場所や手段についても確認しておきたいところです。
また、引き渡し時に費用が発生することもあり、これも知らないとトラブルの原因になるので聞いておきましょう。
名義変更の費用について
車売却では名義変更が必要で、一般的には買取業者が代行してくれます。
その費用がいくらになるのかも確認しておきましょう。
瑕疵担保責任の期間
売却で見落としがちなのが先述した「瑕疵担保責任」の期間です。
瑕疵担保責任のトラブルは契約後に起きやすいので、責任期間がどれくらいなのか必ず確認しましょう。
契約後のキャンセルについて
何かしらの理由で契約後にキャンセルしたい人もいるかもしれませんが、車の売却ではクーリングオフが適用外です。
業者としては損益となってしまうので、キャンセル時に違約金が発生すると契約書に書かれているのが基本になります。
業者によって負担額は異なりますが、一般的に10万円もしくは買い取り金額から10%となっているので、違約金についても確認しておきましょう。
回答をはぐらかした場合は悪質である可能性があるので、契約を拒否したほうが安全です。
一括査定の時、自分の車の状態を偽らないこと
車の一括査定では車の状況や事故歴などを聞かれますが、査定に影響すると思って正確に答えない人もいます。
しかし、事故歴や修復歴があるなら、しっかり答えることも車査定時のトラブルを回避するポイントです。エンジンやブレーキ、装飾品にも不具合がある場合は、それも話しておきましょう。
これらの情報や歩行距離を意図的に隠ぺいすると、瑕疵担保責任を負う可能性があります。
正直に話していれば売り手に責任は認められないので、いざトラブルが発生しても消費者センターに相談すれば回避可能です。
自分ひとりではトラブルを解決できないときの相談窓口
もし理不尽な要求や、引取後の減額要請など予期せぬ事態が起きた場合は、泣き寝入りすること無く最寄りの「国民生活センター」「JPUC車売却消費者相談室」または「法テラス」など、法律の専門家の手を借りるなどして事態に対応しましょう。
現在、中古車買取り一括査定を運営サイトでは、キャンセル条項や一律のキャンセル料を条文に織り込んだ売買契約書を使用する業者、契約後に価格変更を促す二重査定を行う業者について排除するように努めています。
こうしたサイトから業者を選ぶことが、トラブルを回避することに役立つでしょう。
車の一括査定でトラブルにあわないための一番重要なポイント
自分の愛車を売るのであれば、できるだけ高く売れる買取店を選びたいと思うでしょうが、そればかり重視するとトラブルを招きやすい買取業者に売ってしまい、思わぬトラブルが発生する恐れがあります。
トラブルを未然に回避する方法としては評判の良い中古車買取業者を選ぶことが一番のポイントとなります。
トラブルを回避したいならJADRI加盟店に査定してもらおう
車の一括査定でトラブルに合わないようにするには、なるべくJADRI(ジャドリ)加盟店である買取店を選ぶことです。
JADRI(一般社団法人 日本自動車流通研究所)とは、中古車業界の健全な活動を推進する業界団体のことで、現在のところ約50社の中古車買取店が加盟しています。
JADRIに加盟するには非常に厳しい審査基準を満たさねばならず、設立間もない実績のない会社が簡単に入会できるものでありません。
逆に、加盟しているということは優秀な買取店という証明でもあります。
そしてJADRI加盟店であれば、『契約後による減額の禁止』というルールがあるためユーザーは安心して取引できます。
よって、車の買取を行う場合はなるべくJADRI会員の会社に依頼することをおすすめします。
どこがJADRI加盟店なの?
JADRI加盟店をわざわざ調べる必要はありません。
かんたん車査定ガイドという一括査定サイトは、すべての買取店がJADRI会員です。
<主なJADRI加盟店>
- ガリバー
- アップル
- ビッグモーター(ハナテン)
- カーセブン
- カーチス
- ソッキン王
- カーコンビニ倶楽部
- ジャック
買取店が厳選されているため、登録されている数は約50社と少ないのですが、すべてが信頼できる会社なので安心して利用できます。
申し込み後、すぐに買取価格が表示されるので、今いくらで売れるのかすぐに分かるのもポイント高しですね。
車の一括査定でありがちなトラブル(まとめ)
もし買取業者などに引き取り後に減額を言われるなどでトラブルになったら毅然とした態度で
- 最寄りの国民生活センター(消費者生活センター)にただちに相談する
- キズや事故歴の証明書を買取業者に発行してもらう ⇒消費者センターに相談
- 買取業者が大手なら、本社に”営業所”と”担当者”の前付きで苦情を入れる
ようにしてください。
ただし、上でも書きましたが、事故歴(修復歴)や水没歴などを知っていて隠した場合は、売った側が責任を取らなくてはいけません。
なので、事故歴などがある場合は、必ず申告してくださいね。
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