追突事故で全損の買い替え交渉術。追突事故の全損に関して加害者側の保険会社ともめているあなた。この記事では追突事故の全損でも車の時価額をアップさせる買い替えテクニックをまとめています。
追突事故で全損した時の買い替え交渉術
後ろからいきいよく追突事故にあい、全損事故ということがあります。物損事故のなかでも、車の損傷の程度がひどいケースが全損事故。
全損事故あつかいなると、車は修理できないことが前提なので、相手に請求できる金額は、修理費ではなく買い替え費用が基本。
全損事故になったら、車の時価額の賠償がおこなわれますが、一部破損事故の場合には修理費用の支払いがおこなわれることになり、事故の処理方法がちがいます。
全損になるかどうかで、補償額がかわってきますから、あなたのケースがどれにあてはまるか注意してください。
追突事故で全損した…買い替えたいけどどうしたら良い?
自動車事故での「全損」とは全損害の略です。ただし「全損」には、2つの意味があります。
- 物理的全損
- 経済的全損
『物理的全損』とは事故で車が大破し、修理できない場合をいいます。
『経済的全損』とは「修理代」が「車の時価額」を上回った状態のこと。
修理するよりも同じ型・年代の中古車を買った方が安いケースです。
例えば
修理代(50万円) > 時価額(40万円)
という場合です。
(ちなみに修理代の方が時価額より小さい場合は「分損」といいます)
この場合は自分に過失がなくても、相手の保険会社からは時価額(40万円)しか支払ってもらえません。
追突事故で全損!買い替えは新車の購入できまり!?
追突事故で全損になったら買い替えて新車にのりたいですよね?
ですが、実はあなたのクルマが全損事故となるかどうかについては、3つの基準で判断されるのです。
追突事故で自動車を修理することが不可能なケース=全損
追突事故でクルマが完全に物理的に破壊されてしまい、修理を行う余地がない場合には全損あつかいになります。
追突事故で自動車を修理することが経済的に不可能なケース=全損
追突事故で自動車が物理的には完全に破壊されていなくても、修理費用が高額になるので買い替えた方が安くなるようなケースでは、経済的全損扱いになります。
交通事故による車の損傷の度合いが大きい場合や、ある程度年式の古い車だと、車の修理費用と車の時価額を比較して、修理費用の方が高額になることがあります。
このような場合、修理が可能であっても、買い替えた方が金額が安く済むことから、車両の時価額から損害額が決められます。
金額的な事情ですが、修理不可能な場合(全損)と同様に扱われることから、これを「経済的全損」と言います。
例えば、車の時価が低く価値がほとんど無いのに修理費が高くつく場合などです。このことを経済的全損と言うこともあります。
追突事故で自動車の重要な部分が破損しているケース=全損
追突事故を起こされた車が外見的には全損しているように見えない場合であっても、自動車の本質的な部分が破損されている場合には、修理が困難です。
このような場合には、追突事故での全損事故の扱いとなって車の買い替え費用の賠償が行われます。
追突事故で全損した時の買い替え「被害者と加害者のケース」
追突事故で全損し、買い替えとなってしまった場合、あなたが加害者か、被害者かによって考え方が変わってきます。
追突事故で全損した時の買い替え:加害事故の場合
- 追突事故の加害者で全損になった場合は、あなたの車両保険が適用。
- 車両保険には、一般補償と限定補償があり追突事故の場合、どちらでも補償。
全損金額としては、設定している車両保険金額をそのまま支払われます。
また、全損事諸費用特約や買替時諸費用特約、新車特約、車両超過修理費特約などに加入していれば、+αで保険金をもらえたり、修理しても保険で修理費を支払ってもらえます。
追突事故で全損した時の買い替え:被害事故の場合
- 追突事故の被害者で全損になった場合は、相手の車両保険が適用。
- 車両保険には、一般補償と限定補償があり追突事故の場合、どちらでも補償。
全損金額としては、設定している車両保険金額をそのまま支払われます。
また、全損事諸費用特約や買替時諸費用特約、新車特約、車両超過修理費特約などに加入していれば、+αで保険金をもらえたり、修理しても保険で修理費を支払ってもらえます。
自分の自動車保険からもらえる保険金
追突事故で全損になった場合の買い替え費用として、自分の保険会社から以下のよう保険金が支払われます。
車両保険
追突事故の全損の買い替え費用として車両保険金全額が支払われます。
具体的には協定保険価額といって、同じ型の車を中古車で購入した場合の市場価格です。
これは保険会社がレッドブックなどを用いて、中古車市場価格の平均をもとに決めています。
それから全損保険金(全損臨時費用保険金/全損時諸費用保険金など保険会社によって名称がことなる)を受け取ることができます。
多くの保険会社は車が全損になった場合、車両保険の金額にプラスして10%から20%の臨時費用保険金を支払います。
例えば車両保険の金額が100万円、臨時費用は10%だった場合、110万円が支払われるのです。臨時費用保険金は契約時に決められおり、また全損になった車をレッカーするために要した費用も車両保険から別途支払われます。
新車特約
追突事故の全損の買い替え費用として、新車特約をつけてる場合は設定された金額の範囲であれば負担なしで新車を購入する費用が支払われます。
また新車特約には新車を登録する際に必要な費用を負担してくれる登録諸費用保険金がセットになっていることが多いです。
買替時諸費用特約
追突事故の全損の買い替え費用として使えそうなのが買替時諸費用特約。
買替時諸費用特約をつけている場合は、車を買い替える場合に車両保険金額の15%(上限40万円)が支払われます。
ただし、全損保険金や新車特約の登録諸費用保険金と重複して受け取ることはできません。
全損超過修理特約(車両超過修理費用特約)
全損超過修理特約(車両超過修理費用特約)をつけている場合は、車両保険金額プラス30万円~50万円の修理代が支払われます。
ただし、こちらは実際に修理をしなければ受け取れないので買い替えには関係ない項目となります。
代車費用特約
追突事故の全損の買い替え費用とは異なりますが、代車費用特約に加入していれば、事故で車両が使用できない期間、レンタカー費用の支払ってもらうことができます。
ただし、1日当たりのレンタカー費用の上限は、契約時に設定した金額となり、期間は使用開始から30日間となるので注意。
契約内容によってはレッカー搬送が発生した時のみ、レンタカー費用を請求できる場合などもありますので、はじめにしっかり確認しておきましょう。
相手の保険からもらえる保険金
追突事故の全損の買い替え費用として自分だけでなく相手からの保険費用があります。
対物賠償責任保険(対物保険)
追突事故の全損の買い替え費用として、相手にも過失割合がある場合は、相手の対物保険から車の時価額の相手の過失割合分が支払われます。
ここでいう車の時価というのは、レッドブック(交通事故の物損事故において、参考にされる書籍)に掲載された中古車市場の相場。
相手が70%悪い場合は、時価額の70%が支払われます。
相手全損超過修理費用特約(対物超過修理費用特約)
相手が相手全損超過修理費用特約(対物超過修理費用特約)に加入していて、時価額プラス50万円の範囲で修理ができる場合は、修理をする前提で修理代を受け取ることも可能。
全損になった場合の代車費用
相手の過失が100%であれば、車両修理期間または車両代替期間はレンタカー費用が支払われます。
追突事故で全損になった場合の買替え費用で揉めた時
- 追突事故の全損で、車の時価額の賠償を相手に請求することができますが、具体的にはどのくらいの金額を支払ってもらえるのか?
- 賠償金額としての事故車の時価額をどのようにして計算するのか?
追突事故に関する全損に関して知っておくべき知識がないと、加害者側の保険会社にうまく言いくるめられて、泣き寝入りするはめになる恐れがあります。
Q,交通事故の物損被害示談額について。
相手側がセンターラインをはみ出して当方に衝突してきた、相手側100:当方0の事故について質問です。
人身の部分は現在まだ治療中のため、先に物損被害に関して相手側保険会社より示談額の提示があったのですが、金額が妥当なのか教えていただきたいです。
詳細としましては、当方の車は2011年6月に157万円(車両本体+オプション)で購入し、2012年に約10万円のナビを付けたワゴンRスティングレー グレードTで、走行距離が67000キロほどの状態だったのですが、保険会社が修理費用を計算すると約91万円(当方の車屋は約120万円はかかるとの見解です)だが、レッドブックに記載されている現在の価値が83万円(新車価格135万から算出とのこと)。
そこから走行距離が多い分10万円を引き、73万円が現在の価値であるため、支払いは73万円とのことでした。
しかし、購入当時のカタログによる車両本体価値は141万円であるため、新車価格を135万円として算出していることがまずおかしいのではないかということや、ナビを始めとしてオプション全ての価値を認めていないのに、全損ということで全てのものを保険会社が引き取っていってしまうのは筋が通らないのではないかと主張したところ、示談額80万円と再提案がありました。この80万円というのは妥当な金額なのでしょうか?
新車価格を支払ってほしいとは思っていませんし、走行距離が多い分引かれてしまうのも仕方ないことだとは思いますが、当方の自動車保険の車両価格が105万円なので、せめて100万円は支払ってもらいたいのですが、やはりこれ以上の増額は難しいのでしょうか?
引用:弁護士ドットコム
このような場合の買い替えを検討する場合、問題になってくるのが保険会社の時価額提示が低いという点でしょう。
車の時価額は保険会社の社員、主にアジャスターという車の専門家が算定します。
算出の根拠はオートガイド社の「レッドブック」という本です。
車種・年式・グレードごとに、市場に出回っている中古車価格の平均をまとめています。毎月発行されるので、事故時の価格が算出できます。
- 私の車は走行距離が少ないんですけど
- 車検を取ったばかりなのですが
そういう声に対応するために、走行距離や車検の残月数によって時価額はプラスされる仕組みです。
逆に走行距離が多いと、数万円単位でマイナスされます。
ほとんどの保険会社は全損となった場合、レッドブックを基準として初回の時価額を提示します。
しかし、レッドブックには5年から6年前の車までしか掲載されていません。
それ以外の車は?というと基本は「新車価格の10%」です。つまり新車で150万円の車は15万円となります。
たったの10%ですか!?そんなんじゃ車買い替えられないですよ。
そう、だから全損事故ってすごく揉めるんです。ですが、やり方次第では「全損した車の時価額をアップさせる」ことができたり、「もらえるお金を増やす」ことも可能です。
確かに廃車料については、車査定サービス(全損車対応)を利用すれば、廃車料を払うのではなく、逆に車が売れてお金をもらえます。
たとえ全損車でも使えるパーツには残存価値がありますからね。
被害事故の場合は、相手保険会社が車を引き取る義務はなく、廃車をしようが車を売ろうがあなたの自由です。
あまり知られていないことも多いので、泣き寝入りせずに ぜひ活用してみてください。
なので、一度、車査定サービス(全損車対応)で見積もりをとって、どれぐらいお金をもらえるか?は確かめてみるのがいいでしょう。
追突事故の全損でも車の時価額をアップさせるテクニック
ただ、それでも相手保険会社の全損提示金額をカバーできるぐらいもらえるかは未知数です。いくら車が売れたからといっても限界があります。
では、もう泣き寝入りするしかないのでしょうか?
決してそういうわけではありません。交渉次第で全損金額を引き上げてもらうことは大いに可能です。
追突事故の全損で買い替え費用が思ったほどでない。
そんな時でも、やり方次第では「全損した車の時価額をアップさせる」ことができたり、「もらえるお金を増やす」ことが出来ます。
あまり知られていないことも多いので、泣き寝入りせずに ぜひ活用してみてください。
インターネットで調べた中古車価格を提示する
追突事故で全損と宣告されると早ければ当日、遅くても翌日には保険会社の担当者が時価額を提示してきます。
ほとんどの保険会社は全損となった場合、レッドブックという交通事故の物損事故において、参考にされる書籍を基準として初回の時価額を提示します。
しかし、レッドブックには5年から6年前の車までしか掲載されていません。年式の古い車はどうなるの?というと「基本は新車価格の10%」です。
つまり新車で150万円の車は15万円となってしまうということ。
このレッドブック基準の時価額ですが、ほとんどの方が「納得できない」とおっしゃいます。
そこで、被害者がやるべきことはこれです。
「私の車と同じグレードで、走行距離や年式も同じ車の販売価格を調べてみたのですが、これで検討してもらえないでしょうか」
こう言って、自分がインターネットで調べた中古車の一覧を提出してみるのです。
ポイントは、「同じグレード、同じぐらいの走行距離、同じ年式」の車です。保険会社が提示した時価額よりも、高くなっていることが多くなっています。
条件が違う高額な中古車たちを並べても時価額アップにはつながりません。しかし、条件が同一で、それが保険会社の提示よりも高額であれば、時価額が引き上げてもらえる可能性はかなり高くなります。
事故車の売却価格を上乗せする
相手の対物保険で賠償してもらう場合、事故車の所有権は相手の保険会社にあります。
そのため、本来は相手の保険会社が引き上げることが可能ですが、実際には被害者が「処分してよ」と言わない限りは保険会社が引き上げることはありません。
法律的には、全損として時価額を支払えば、車は保険会社が引き上げ処分しても何ら問題はありませんが、実務上は行っていません。
そこで相手の保険会社にこちらで事故車を処分していい事を確認できたら、事故車を売却して売却価格を得ることができます。
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追突事故で全損になった車の買い替えテクニック(まとめ)
追突事故で全損になってしまい買い替え費用が出ない。そんな場合でも交渉次第で全損金額を引き上げてもらうことは大いに可能です。
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